レストランで写真を撮ることはマナー違反なのか?という記事を数日前に目にしました。スマホやSNSの普及もあって「撮って、公開」という流れも日常の行動の一環に組み込まれているからか、賛否両論という感じらしいですね。
私はこのテーマで、マナーとは別の観点で前から思っていたことがあるので書いてみたいと思います。

holy balls
photo By ian murchison

反射的にカメラを立ち上げる今日この頃

例えばもの凄く景色の良いところに向かっているとします。ある程度時間と労力をかけて、やっとその景色を最初に目にしたとき、最初のアクションでiphoneのカメラを起動してパシパシ撮ることが多くなっています。私だけでなく、周りの人も結構そういう人が多くなっている気がします。
特に、スマホやSNSが普及してこの流れには拍車がかかっていますよね。嬉しい、楽しい、美しい、美味しい、凄い、驚いた、あらゆるときに人は反射的にカメラを取り出すことが多くなっているのではないでしょうか。

でも感動は鮮烈に残らない・・

そのときは一瞬満足するんですよ。「これは最高の瞬間にブレずにいいもの撮れた、いい思い出になる」と思うのです。でも後から見てみるとなんか新鮮味がないのです。なんかいまいちそのときの記憶が上手によみがえってこないのです。苦労してたどり着いた絶景スポットでの最初の感動や、とっておきのレストランでのメインディッシュの味、仲の良かった子のウェディングドレスを最初に見た瞬間、どれもその時は、「よっしゃいいものをカメラに収めたぜ」ととても満足していたはずなのになぜなんだろう、と思ったわけです。

五感で味わうことをせずに、カメラに任せてるということ

ちょっと考えてみたのですが、上記のようなことになる原因は、「その瞬間」を五感をフルに使って味わうことをせず、カメラという疑似的な一感(視覚)だけでその瞬間を味わおうとしているからに他ならないのではと思うようになりました。

なにか印象的なことが起こる「その瞬間」というのは、音が鳴っていたり、匂いがしたり、風が吹いていたり、視覚以外の部分を刺激する物が多々あるはずです。視覚だけとってみても、「人間の目は最高のレンズ」といわれるように、どんなに高性能のカメラを使って記録に残しても、人の目で見る以上に鮮烈に脳に焼き付けることはできません。

つまり、「その瞬間」を感じるための最高に感度にいい5つのアンテナを持っているのに、感度を落とした1つのアンテナしか使わず「その瞬間」を捉えているから感動が薄れるんじゃないかと思うわけです。

感動は五感で。思い出すきっかけは写真で

一方で、「その瞬間」にいくら感動したとしてもそれは時間とともに薄れていってしまいます。その鮮烈さを永遠に残すことは難しいでしょう。だから一切カメラを撮らないで、「その瞬間」を五感で味わうだけで生きていくと、長い年月が経った後に思い出を振り返る術がありません。もちろん写真には言うまでもない利点があります。一度残したら、失くさない限り半永久的に記録を残すことが出来ます。

結論としては、「その瞬間」は可能な範囲で五感で味わい、後で思い出すためのきっかけとして写真を残すのが一番いいと思います。

つまり、「その瞬間」の感動を再現しようと写真を撮るのを頑張ったとしても、その感動はその場でしか味わえないので無駄な努力になる。だったらカメラのことは忘れて、その場を見たり聞いたり感じたりした方がいいなと。で十分味わったら、パシャっと撮っておく。これが一番ハッピーな記憶の残し方だと思うのです。

例えば、すごく仲のよかった友達がウエディングドレスで入場してくる瞬間があったとします。普通は、その日初めてその子のウエディングドレス姿を見るのでテンションも上がって「これは写真に収めねば」とか思うものですが、冷静に考えると、後から写真で見るとその日朝一番の入場時のドレス姿と二次会のドレス姿は誤差の範囲だったりするわけです。だから一番大事な瞬間だと思うときこそカメラのことは忘れてその場を五感で感じた方がいいんじゃないかということです。

子育て中の撮影も同じ

これ子育て中も同じで、ジュニアが何か面白いことやったり、かわいい仕草をするときにすぐカメラを取り出してしまうことがあります。上記のようなことを考えた後は、成長の1ステップを駆け上がったその大事な瞬間はやっぱりカメラより五感で感じたい、と思うようになったため、すぐにカメラを取り出すのを抑えています。

例えば初めてつかまり立ちしたときは、その瞬間をじーっと観察して味わい、あとで2、3回目につかまり立ちしたときにパシャっとやればいい、そんな感じでカメラを使おうとしています。

テクノロジーの進化と人間の感覚。バランスをとるのは難しいですが、これからも上手につきあっていきたいなー、と思います。



スポンサーリンク


感動の瞬間にiphoneのカメラを起動する前にすべきこと