今日は競馬の一年の総決算の有馬記念が行われました。史上7頭目の三冠馬であるオルフェーヴルが皐月賞・ダービー・菊花賞の三冠に続き有馬記念までも制して歴史的快挙を成し遂げました。そして引退レースだった歴史的名牝のブエナビスタはあえなく惨敗し花道を飾ることができませんでした。そんなこんなで今日は毛色を変えて競馬の話でもしてみようかと。

競馬ではメスはオスより弱い
競馬という競技は、ゴールまで早く着いた方が勝ちなので、ものすごく乱暴な言い方をしてしまうと身体能力の勝負です。なのでそこには厳然とした性差が存在します。平たく言うと「メスはオスより弱い」というのが通説となっています。例えば今日行われた有馬記念などは、オスもメスも両方出られるレースですが、メスが勝った回数は、56回の歴史の中たったの4回です。特に調教技術やサラブレッド自体の進化が進んできているここ20年で見ると1頭しかしません。それくらい、オスとメスの間には明確な能力の壁が存在していました。

近年起こっていた性差の逆転
ところが2007年くらいから競馬界ではちょっと異常なことが起こり始めました。3歳G1最高峰のレースである日本ダービーをメスである「ウォッカ」という馬が勝ってしまったのです。ダービーは昔からメス馬も出走することが出来ますが、能力的にオスより劣るメス馬は同時期の牝馬限定G1であるオークスに挑戦することが常識でした。ところがウォッカは並みいるオス馬の中をただ一頭メスとして出走してきて、圧倒的なパフォーマンスで男馬たちをちぎり捨てて楽勝してしまったのでした。ここから競馬界の流れが変わり始めました。

ウォッカ、ダイワスカーレット時代へ
ここから競馬界は、上記のウォッカと、そのライバルであるこれまたメス馬のダイワスカーレットという馬を中心に回ります。ウォッカはダービーを勝ったもののその後は若干精彩を欠きライバルであるダイワスカーレットの後塵を拝します。そこで「なんだウォッカも普通のメス馬か」と思われるところでしたが、そのダイワスカーレットがその年の有馬記念に出走しメス馬ながら堂々の2着に入りウォッカのライバルもただのメスではない、ことを知らしめます。

その翌年の2頭はどのオス馬たちよりも輝いていました。
ウォッカは、安田記念、天皇賞・秋の2つのG1を、ダイワスカーレットは有馬記念を牝馬ながら制します。特にわずか2センチ差でウォッカがダイワスカーレットを降した天皇賞・秋はその年のベストレースと言われています。

牝馬の時代はブエナビスタが引き継いだ
ダイワスカーレットは惜しくも脚部不安でターフを去りますが、その翌年も走り続けたウォッカは、国際G1であるジャパンカップを勝ち2年連続でその年もっとも活躍した馬に贈られる賞である年度代表馬を勝ち取ってターフを去ります。

ここでメス馬の時代は終わるかと思われましたが、ウォッカ・ダイワスカーレットの2歳年下のメス馬であるブエナビスタが時代を引き継ぎます。ブエナビスタは天皇賞・秋、ジャパンカップを牝馬ながら制し、現役最強馬は誰だと言われたら多くの人が「ブエナビスタ」と答えるほどの活躍をしてきました。

ここ3年の年度代表馬は、
2008年 ウォッカ
2009年 ウォッカ
2010年 ブエナビスタ
・・と3年連続で牝馬がとっています。まさに牝馬の時代だった訳です。

牝馬時代の終わり
そして今日の有馬記念はブエナビスタの引退レースでした。前走でジャパンカップを勝ったブエナビスタでしたが、レースでは、ついに出てきたオス馬の大物・オルフェーブルの前になす術もなく敗退しました。オルフェーヴルは、世間をにぎわしたあのディープインパクトにも勝るとも劣らないほどの器かもしれないことを考えると仕方のないことでした。

このブエナビスタの敗退・引退をもって、ウォッカから始まった牝馬の時代はいったん終わりそうです。

能力的に劣ると言われているメス馬がオス馬をものともせず一時代を築き上げたここ3年間の競馬は、振り返ってみるととても楽しいものだった気がします。その反面、いつになったらオトコ馬のカッコイイところを見られるんだろうかと心配な気持ちもあった気がします。

この牝馬時代を築き上げたウォッカ、ダイワスカーレット、ブエナビスタの3頭の名牝に改めて拍手を贈るとともに、来年から競馬界から忘れかけられたオトコ馬のかっこよさをオルフェーヴルが見せてくれることを期待したいと思います。

ちなみに強引にこじつけてみると、このブログでも、ゴーストライターの妻が書いた記事の人気が、私の書いた記事の人気を上回る状態が続いているのですが、来年こそはオルフェーヴルのごとく記事の人気で妻を圧倒したいと思います・・



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メスの時代からオスの時代へ