今年の6月頃になりますが、サイボウズの青野社長が2週間の育児休職を取得しています。その育児休暇についての記事が先日出ています。私自身、一時期ワークライフバランスの推進の仕事をしたこともありましたが、この青野社長の評価されるべき点は、「実際に行動(=育児休暇取得)をしたこと」に尽きると思います。
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この手の話は、宣言と行動を結びつけるのが非常に難しいテーマだと思っています。会社で多くのメンバーを率いているマネジャー(経営層含めて)の方々に、男性の育児参加について意見を聞くと、とてもまっとうな答えが返ってくるものです。

「このご時世、女性にだけ育児を押し付けるのはナンセンスだ」

ただこれらの総論から、いざ具体的に導入し、推進するところにくるとなかなか進まなくなります。やはり異なるワークスタイルや価値観を認め推進するとなると、表面的には恩恵を受ける人がいる一方、割を食う人が出てきます。その問題にいつまで手がかかり、なかなか推進に踏み出せない。この男性の育児休暇取得だけはなく、他のワークライフバランスの課題(=No残業、復職する女性社員の働き方など)において、そんなことの繰り返しでした。

個人的な意見としては、ワークライフバランスの推進は誰からも支持され、みんなが納得して推進されていく、なんてことはあり得ないと思っています。仕事に全てをかける人も入れば、育児含めたプライベートと仕事のバランスをとりながらやっていく人もいます。その両者には、当然良い・悪いはなく、かつその二者は普通にいくと相容れない存在なのです。そのぶつかりを恐れずに二者が望むワークスタイルを実現させた上で、さらに価値を生み出せるようコーディネートしていくというのがマネジャーの仕事だと思っています。だから、まず各属性の人(育児の人、介護の人などなど)が望むワークスタイルが実現されることがはじめの一歩として何より大事なのではないでしょうか。

その点において、「男性の会社トップが実際に育児休暇を取った」ということは、サイボウズ社にとってとてもインパクトが大きいことだと思います。

社長である青野さんの育休取得によって事例が作られました。となると空気的に「社長が取ったんだから、男性の育児休暇取得は当たり前」という方向に大きく近づくでしょう。「育児に積極参加したい男性」という属性の人たちに「2週間なら育児休暇を取っていいかな」というラインが引かれたわけです。そうすると、奥さんの出産が近い男性メンバーを抱えるマネジャーは、彼らに対して2週間のバッファを見て仕事をふりつつ、彼らのアウトプットを最大化する努力をするでしょう。サイボウズ社のワークライフバランスはこれで一歩前に進めるわけです。

「どうやったらこのワークスタイル実現できるか」

という課題から

「このワークスタイルを前提にどうやったらパフォーマンスをあげられるか」

というより次の段階の課題に取り組むことができるようになったわけです。

こういった実例が増えて行くといいですね。



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行動したことを評価 − サイボウズ青野社長の育児休暇取得について

コメント

  1. […] 中途半端さが残念 −伊勢市長がイクメン宣言 10・11月に3日間育児休暇 Posted on 2010年10月16日 by papalabo| Leave a comment tweetmeme_url = 'http://papalabo.com/2010/10/16/%e4%b8%ad%e9%80%94%e5%8d%8a%e7%ab%af%e3%81%95%e3%81%8c%e6%ae%8b%e5%bf%b5%e3%80%80%e2%88%92%e4%bc%8a%e5%8b%a2%e5%b8%82%e9%95%b7%e3%81%8c%e3%82%a4%e3%82%af%e3%83%a1%e3%83%b3%e5%ae%a3%e8%a8%80%e3%80%80/';tweetmeme_source = 'papa_labo';ちょっと前にサイボウズ青野社長の育児休暇を評価する記事を書きました。今度は反対に残念な例。伊勢市長が10・11月に3日間育児休暇を取るというお話について。 […]